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第43回舵杯ヨットレース

21-22.04.2018 in 香川県高松市沖

豊かな自然と港湾都市のコントラスト
今年は高松港で開催!

キールボートサーキットの第2戦「第43回舵杯ヨットレース」が4月21(土)-22日(日)に開催されました。

Data

参加艇数:64艇
天候:濃霧→晴れ
風向:- 風速:-

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 「舵杯ヨットレース」が4月21日-22日、高松市ヨット競技場で開催された。本年からリニューアルされた『JSAF外洋内海キールボートサーキット』のシリーズ第2戦である。 本年で43回を迎える「舵杯ヨットレース」は“久方ぶり”に四国が開催地となった。伝え聞くところ、当レースは1976年淡路島サントピアマリーナにおいて、23艇の参加で始まったとの由。以後、小豆島琴浦、徳島、大阪淡輪、大阪北港を経て、1990年から18年間は姫路・木場ヨットハーバーでの定点開催となり、最盛期には90艇を超える国内屈指のレガッタとなった。その後兵庫・相生、岡山・白石島、岡山・牛窓を経て、2016年には発祥の地サントピアマリーナに里帰り、昨年は和歌山マリーナシティへと辿り、瀬戸内に春を告げる名物サーキットとなっている。



 本年の開催地である「高松市ヨット競技場」は、昭和40年頃に設立されたが、昨年再整備が竣工し、リニューアル・オープンしたところである。香川県セーリング連盟およびJSAF外洋内海(香川フリート)が、その感謝の想いを市民の皆様に伝え、海の素晴らしさを感じていただこうと誘致したのが今回の“舵杯レース”である。当ヨット競技場は県庁所在地のJR駅からヨットレースが観戦できる日本唯一の場所とのこと、西日本各地から参集した64隻の精鋭は、春爛漫の高松の海を満喫したに違いない。

予想外の濃霧

 帆走指示書のスタート時刻は22日08:30であったが、別掲写真のごとく、早朝から視界100mにも満たない濃霧に覆われるハプニングが発生した。海上濃霧警報が発せられ、フェリーをはじめ船舶の出港は禁止となり、レースの実施も危ぶまれる状況となった。未だ霧中にも係わらず、レース委員会は着々とレースを準備。漁協からの「漁船は漁に出る」との内密情報にも助けられ、2時間20分遅れで見事にスタートさせた。「流石に漁師」の賛辞がそこここから。全国的に概して友好的とは言い難い「セーラー対漁師」の関係も、ここ高松では例外なのか(?)兎にも角にも漁師さんに感謝感謝。

ヨットハーバーのハード/ソフト

 旧くは宇高連絡船で賑わった四国の玄関口、JR高松駅から徒歩数分にある高松市ヨット競技場。高校生を始めとしたジュニア・ユースの拠点も設けられ、美しく穏やかな海面と相俟って、ハード面では満点に近い施設である。ここでいい話に水を差すのは恐縮至極であるが、一言辛口を申し上げたい。なんと、敷地内に来訪者(部外者)がくつろげる場所がなかったことである。食堂、喫茶店(カフェ)はもとより、緑も木陰も、自由に腰かけられるベンチも見当たらない。(入口横にテ-ブルが1机、かつ土足厳禁)

 田邊英蔵さんの「きゃびん夜話」に次の記述がある。「日本以外の国にあっては、高級・大衆向けを問わず、リゾートの中心はヨットハーバーであり、そして別荘とホテルです。・・・・・」(きゃびん夜話:私の太陽 舵誌1986年3月号)。やはり、日本のヨットハーバーは、リゾート(人が集まるところ)ではないのでしょうね?

 しかし、競技場のウエブサイトには、目的として「豊かな人間性の涵養と健康で文化的な住民生活の実現に資する」とある。「仏作って魂入れず」、「箱物行政」で終わってしまってはならない。セーラーだけにサービスが供与されるのではなく、広く住民に開かれ、誰もが訪れたくなる施設を願うところである。ソフト面の充実が大きな宿題であろう。ただただ行政姿勢を問うだけでなく、管理者、利用者そして住民が一体となった運営を切に望むところである。

舵杯ヨットレース・ジュリー 外洋内海 ルール委員会 山岡 閃

レース結果

IRC
  1. エアーピーク
  2. NOFUZO
  3. 侍翔洋
クルーザー(Open:A)
  1. ベラミ5世
  2. リュウセイ 6
  3. ZEFIRO
クルーザー(Open:B)
  1. FANTASIAN
  2. BARON
  3. じゃっど

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