キールボート

2019年関空一周ヨットレース　開催後記

関空一周レースも早や第９回を数えるに至りました。ゴールデンウィークの定番として関西水域のセイラーの皆様に認知いただいているのではないでしょうか。

さて、今年の岬町長杯第1レースは、程よくスタートしましたが、2レグから風が落ちはじめ、コース短縮しました。しかし想定した以上のカームと逆潮で、タイムリミットにより多くのDNFを出してしまいました。運営として、判断の甘さと決断の遅れは、反省点でした。第２レースは風待ちをしたものの、レースはキャンセルされました。

翌４日は関空一周レースです。風の気配が薄いことは承知していました。一昨年のレースでは、逆潮の影響で、多くのDNSを出しています。幸い今年のスタートは順潮で２回のゼネリコのあと、７４艇が一斉スタートしました。
微風のなか、沖寄り、岸寄りと海面に広がった参加艇でしたが、りんくう大観覧車沖に設けられた１マーク手前では、カームの影響で先頭艇から後方までの差が一気に詰まり、スピンランでのバトルが始まりました。７０艇を超すスピネーカーが密集した様は、観覧するには美しく、カメラ映えのシーンでしたが、レース艇上では、少ない風の奪い合いで、苦労されたと思います。
１マーク回航後は、終始先頭を走っていた、『タウドラコニス』 MELGES32 が単独で抜けて、関空連絡橋を通過して行きました。その後は益々、風が落ちてしまい、２マークまでの第１レースは、ほぼ全艇のフィニッシュを取れましたが、第２レース（フルコース）をフィニッシュしたのは、『タウドラコニス』１艇にとどまりました。

『風の無さ』に翻弄された令和元年のレースでしたが、無事に開催、終了できました。参加艇の皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。次回開催は１０回の節目となります。私たち運営スタッフも心して臨み、回航、滞在、パーティー、レースと＂ヨットって、楽しいね＂とおもわれるイベントになるよう頑張りますので、皆さまお誘いあわせて岬町長杯・関空一周ヨットレース、さらには内海キールボートサーキットへのご参加をお待ちしてます。

関空レース本部艇運営スタッフ　赤川憲司